アンリ・リヴィエール/木版画/創作版画/販売/買取/鑑定/ぎゃらりーおおの/愛知県名古屋市

アンリ・リヴィエール
(henri riviere)
アンリ・リヴィエール(1864〜1951)パリ生まれ。ジャポニズムブームの中、浮世絵に影響を受け、「自画、自刻、自摺」の木版製作を行う。特に1890年から1894年かけての(ブルターニュ風景)全40図は西洋人による浮世絵の新たな昇華或いは創作版画の元といえる。(ちなみに山本鼎による1904年の明星「漁夫」が創作版画の起源と言われるが、機械刷りの木版画であり、リヴィエールの作品から10年後の作品である。)南薫造と富本憲吉は渡仏中の際、連作(ブルターニュ風景)に触れ、帰国後すぐに木版製作の共同活動を行う。いわゆる「自画、自刻、自摺」の創作版画の幕開けである。そして彼らの作品に恩地幸四郎や前川千帆などが強い影響を受け、創作版画運動へと発展する。一方、リヴィエール自身は「自画、自刻、自摺」による木版画ではなく、より簡単に多量印刷できるリトグラフへと移行していく。フランスに置いて浮世絵を再現するには高度な木版文化がなく、「自画、自刻、自摺」か、後に高度に発展していくリトグラフかのどちらかである。リヴィエールにとっては浮世絵再現が第一であり、膨大な労力を必要とする「自画、自刻、自摺」に固執はなく、リトグラフへの移行は当然の成り行きであった。「自画、自刻、自摺」を理念とした創作版画は皮肉にもフランスのような環境が伴っていなかった状況からの賜物であり、日本のような高度な木版文化の中では「自画、自刻、自摺」という製作過程は非常に新鮮な芸術行為に感じたのかもしれない。本来は53図の予定であったが余りにも労力を必要とするため5年、40図で頓挫する。53という数字は広重の東海道五十三次から取ったものである。 参考文献:「別冊太陽世界名作版画集」 「日本の版画1911−1920刻まれた個の饗宴」など
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